| cataCXium® :クロスカップリング反応に有用な配位子と錯体 Chemical Synthesis |
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| はじめに クロスカップリング反応は、ファインケミカル、創薬のほか、高分子科学においても重要な触媒的変換反応です。この場合、低コストで手に入りやすい塩化アリールが好んで用いられています。しかし、触媒設計が大きく進歩したものの、この反応に要するPd の量(1 - 3 mol%)では工業スケールの反応を行うのに適しません。このため、極めて高活性かつ極めて少量で触媒能を発現する触媒の開発が過去20年間にわたって続けられています。
利点
主な利用例 鈴木カップリングにおける高活性 Bellerらは、ジアダマンチルアルキルホスホランを基本骨格とするする非常にかさ高い配位子を開発しました。1,2,3中でも、ジアダマンチル-n-ブチルホスホランが最も良好な結果を与えます。0.005 mol%のPd(OAc)2 と0.01 mol%のホスフィンを用いると、良好または高い収率(58 〜 100%)で生成物が得られます(Scheme 1)。塩化アリールにメトキシ基などの強い電子供与基が存在する場合のみ収率が低下(60%)し、オルト位の置換基の影響を受けないというのは注目に値します(Table 1)。 Scheme 1 ![]() Table 1
Beller教授らとの共同開発によりEvonik社は、ホスフィノ−置換N −アリールピロール系の新規ホスフィン配位子を開発しました。4これらのビアリール配位子は電子豊富で立体的にかさ高い構造です。この配位子をさまざまな塩化アリールとフェニルボロン酸とのクロスカップリング反応に用いたところ、温和な反応温度で非常に高いターンオーバー数が得られました。0.05 mol%の少量の触媒量で種々の塩化アリールとフェニルボロン酸のクロスカップリングが進行します( Scheme 2)。この配位子とPd(OAc)2 またはPd2(dba)3とを組み合わせて用いたところ、電子豊富な塩化アリールまたは電子不足の塩化アリールのクロスカップリング反応において極めて高い収率が得られました。Table 2 には、60℃で0.01 mol%のPd2(dba)3を用いた条件でのさまざまな塩化アリールとフェニルボロン酸との反応結果をまとめています。 Scheme 2 ![]() Table 2
ホスフィン置換されたN- アリールピロールの成功に基づき、Bellerらは類似の配位子として、ホスフィン置換されたN-フェニルインドールを基本骨格とする配位子を合成しました5。この配位子の活性を評価するため、クロロベンゼンとアニリンとのクロスカップリング反応を行った結果、この特定のクロスカップリング反応の場合、Beller らが開発したさまざまな配位子の中でこの新しい配位子が最も高い収率を与えることが示されました(Scheme 3)。NaOtBu を塩基とし、トルエン中でPd(OAc)2とtert- ブチルホスフィンフェニルインドール配位子とを組み合わせて用いると、さまざまなアミンがきわめて高い収率でアリール化されます。 Scheme 3 ![]() References
クロスカップリング反応 フルオレニルホスフィンを基本骨格とする新しいタイプの配位子がPlenio らによって開発され1、鈴木反応、薗頭反応、Buchwald-Hartwig アミノ化反応などの一般的な反応により、この新しい配位子の有効性が検討されました(Figure 1)。その結果、この配位子は 0.05 〜 0.5 mol%のパラジウム存在下でさまざまな塩化アリールと4- メチルフェニルボロン酸との鈴木カップリング反応に対してきわめて高活性であることが示されました。メトキシ基などの電子供与基が存在しても収率は低下せず、99%を超える変換率が得られました。さまざまな塩化アリールとフェニルアセチレンとの薗頭反応では、1 mol%の触媒を用いることによって44 〜 94%の収率が報告されています。また、Buchwald-Hartwig アミノ化反応では、わずか0.1 mol%の触媒を用いたいくつかの反応でほぼ定量的に反応が進行するというきわめて有望な結果が得られました。 Figure 1 ![]() References Heck触媒反応 Hermannらは、新規なパラダサイクル触媒を開発しました。1これらの錯体は、100℃まで熱的に安定で、Heck触媒反応ではTON > 10,000を達成しています。Tietzeらは、この触媒を利用して、ガン細胞に対して有効なステロイド、セファロスタチン誘導体を合成しています。2カップリング反応を2回行った後の全収率は80 %でした。 ![]() References
製品情報
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