可溶性ペンタセン前駆体 〜溶液プロセスで利用可能です〜
ペンタセンは、電界効果移動度が1 cm2V-1s-1を超える優れたp型半導体チャネルを形成する、もっとも性能の高い分子導体のひとつです。しかし、その主な欠点のひとつとして有機エレクトロニクスの商用化に成功するために不可欠な、大面積を低コストで処理する方法(印刷、スタンピング、カーテンコーティング)に適した溶媒がないことです。この問題を克服するためのアプローチとして、溶液処理を行ってから高品質のペンタセン膜に熱的に変換できる、可溶性ペンタセン前駆体化合物を使用することが挙げられます1。シグマ アルドリッチでは、3種類の可溶性ペンタセン前駆体を販売しています。(製品番号をクリックするとUSサイトの製品情報がご覧いただけます。)

- 13,6-N -スルフィニルアセトアミドペンタセン (13,6-N -Sulfinylacetamidopentacene、NSFAAP)
無極性溶媒(ハロゲン化溶媒、THF)に> 50 mg/mLの溶解度で溶解します。薄膜の状態で、窒素雰囲気中120〜200℃で5〜15分間加熱するとペンタセンに変換します。この前駆体を溶液処理して作製した有機薄膜トランジスタでは、最大0.8 cm2V-1s-1という、溶液処理有機半導体について報告されている最高の移動度が得られました2。
Aldrich製品番号:666025 製品サイズ:100mg, 500mg
- ペンタセン-N -スルフィニル-n -ブチルカルバミン酸 (Pentacene-N -sulfinyl-n -butylcarbamate adduct)
エタノールなどの極性有機溶媒に溶解します。スピンキャスト等で作成した薄膜を窒素雰囲気中120〜150℃で加熱すると、ペンタセンに変換します。この前駆体を用いて溶液プロセスで作成した有機薄膜トランジスタは0.068 cm2V-1s-1の移動度、2×105以上のオン/オフ比を示しました4。
Aldrich製品番号:699128 製品サイズ:100mg, 500mg
- ペンタセン-N -スルフィニル-tert -ブチルカルバミン酸 (Pentacene-N -sulfinyl-tert -butylcarbamate)
クロロホルム、メタノール、THFなどの有機溶媒に溶解します。スピンキャスト等で作成した薄膜を窒素雰囲気中、1時間150℃で加熱すると、ペンタセンに変換します。 スピンコートしたペンタセン前駆体の薄膜をパターニングするには、光酸発生剤の存在下でUV照射したあと、5分130℃加熱し、溶媒で未変換の前駆体を洗い流します。この化合物を用いて溶液プロセスで作成した有機薄膜トランジスタは0.13 cm2V-1s-1の移動度、2×105以上のオン/ オフ比を示しました5。
Aldrich製品番号:699306 製品サイズ:100mg, 500mg
※昇華精製した高純度ペンタセンやTIPSペンタセンも取り扱っております。ペンタセン以外にも昇華精製済み製品を取り揃えております。
- Pentacene, triple-sublimed grade, 99.995+ % (trace metals basis)
Aldrich製品番号:698423 製品サイズ:500mg
- Pentacene, sublimed grade, 99.9+ % (trace metals basis)
Aldrich製品番号:684848 製品サイズ:1g
- 6,13-Bis(triisopropylsilylethynyl)pentacene (TIPS pentacene)
Aldrich製品番号:716006 製品サイズ:250mg, 1g

